「心と五感が満ちる静かなとき」
緑豊かな湯坂山の風景、風や鳥の声、草木の香り、地元食材を生かしたお料理、温もり感じる温泉と五感がくすぐられ、心が満たされる時間を提供してくれる箱根・奥湯本の旅館「はつはな」に宿泊してきました。
「はつはな」はその年最初に咲く桜をあらわし、"桜の開花を待つ気持ちでゲストをお迎えしたい"という想いがこめられているそうです。1993年にオープンし、2020年9月にはより洗練された和モダンで、よりプライベート感のあるリュクスな空間を楽しめる温泉宿としてリブランドオープンしました。
車で訪れる場合は箱根新道の須雲川インターチェンジの出口正面、電車利用の場合は箱根登山鉄道・箱根湯本駅からタクシーで10分程度と箱根の中でも都心からのアクセスが良い場所に位置しています。
到着したらまずは高級感と温かみのあるラウンジにてウェルカムドリンクをいただきながらのチェックイン。ウェルカムドリンクに生ビールも選べると聞いてしまったら選んでしまいますよね…。う~ん、まだ陽の明るい内から飲むビールは最高です!
さあ、ラウンジで一息ついたことですし、それではお部屋に移動しましょう。
お部屋
客室数は全部で35室。コンフォートからラグジュアリーまで5つのカテゴリに分かれていて、それぞれ「はつはな」が意味する“桜”をコンセプトに、ピンクゴールドの「宙」、アイボリーの「白」、アースカラーの「地」の3種類のイメージカラーが内装にあしらわれています。また、嬉しいポイントは全客室が露天風呂付きということ!どのお部屋からでも湯坂山に面したテラスにある露天風呂からは四季折々の風景を楽しむことができます。
私が宿泊したのは「プレミアムCtype」、はつはなの中で特におすすめのルームタイプです。琉球畳がおしゃれなリビングルームを中心にダブルシンクの洗面所、露天風呂付のテラス、ベッドルーム、和室が配置されています。今回は子供含めて4名での宿泊(子ども1名は添い寝)での予約だったので和室には布団も敷いてもらいました。
環境に配慮した点も多く、ベッドルームの枕やかけ布団、ベッドパッドには回収された海洋プラスチックを加工した「わた」を使用しているのだとか。また、プラスチックごみ削減のため歯ブラシやヘアブラシ等のアメニティはお部屋には設置していません。ただ、予約時にお願いをしたり、チェックイン時に必要なものを伝えれば準備いただけるので不便は全く感じませんでした。(私は歯ブラシを持参していたのでヘアブラシのみ準備いただきました。)
アメニティにはコスメブランド「OSAJI」の中でも森林浴をイメージした「Ibuki」の香り。森林浴を連想できるこの香りはテラスから見える風景とも一致しますね。
テラスに設置された露天風呂に浸かると、湯坂山の青々とした木々を眺めながら風を感じ、鳥や虫の声を聴く。余計なことを考えずに目の前の自然にのみ思いを馳せるこの一瞬は、デジタルデトックスを自然に叶える貴重な時間に思えました。
浴槽内には源泉のみが流れているそうです。熱いと感じた場合には浴槽についているスイッチを押してお好みの温度まで足し水をして入るシステム。源泉は確か22時頃で一旦ストップするのですが、保温効果があるため夜中に入浴しても温かさが保たれているのだとか。
リビング一角のミニバーコーナーではなんと冷蔵庫の中身は自由に飲むことが出来ます。この地域ならではのみかんジュースやはつはなオリジナルの「アルトビール」と「さくらエール」も入っていました。さくらエールは神奈川県産の桜の花のエキスを使用していて、桜の香りを感じることが出来る爽やかなビールでしたよ。
お食事
食事は館内のお食事処「はなゑみ」にていただきます。全卓プライベート空間を重視した個室仕様(31室・114席)となっているため、小さな子供のいる私たちも気兼ねなく過ごすことが出来ました。
夕食
夕食は懐石料理をベースに洋のエッセンスを加えたモダン懐石。食前酒にははつはなオリジナルのクラフトリキュール「桜酒」をいただきました。桜の風味がほんのりと感じられて美味しかったです。食材には水耕栽培された秦野野菜や、小田原米「はるみ」など地元食材を取り入れているとのこと。懐石ではありますが、ジャンルにとらわれないお料理の数々で面白い。
朝食
朝食は和朝食・洋朝食から選択可能でしたので、私は洋朝食をチョイス。洋朝食はオムレツを中心に神奈川県産のソーセージやベーコンを味わうことが出来ます。和朝食は小田原籠清のかまぼこや小田原米「はるみ」を堪能できますよ。
館内施設
大浴場・貸切風呂
はつはなには2つの大浴場と4つの貸切風呂があります。大浴場は男女入れ替え制なので、1泊2日でどちらも楽しめますね。(おむつの取れていないお子様は利用不可)
泉質は透明のアルカリ性単純温泉で肌が滑らかになることから“美人の湯”として親しまれているのだそう。気のせいかもしれませんが、虫刺されの跡も薄くなったような…
大浴場・貸切風呂があるのは温泉棟となり、客室棟とは3階で連絡通路がつながっています。連絡通路にはお風呂上りに嬉しい小さなビールやアイスキャンディも置いてありましたよ!1階の大浴場「竹の葉」へ行くにはスロープカーに乗るのですが、ちょっとしたアトラクションみたいな感覚で楽しかったです。
展望テラス
6階のエントランスロビーを抜けた先にあるのは「展望テラス」。半屋外のテラスに出ると箱根の山々とその先の駿河湾まで眺められる一押しの絶景スポットです。
ラウンジ
中央に暖炉が配置された温かみのあるラウンジは、滞在中自由に利用可能。8時から22時まではドリンクサービスとして、オーガニック・デトックスの数種類のお茶、生ビールやスパークリングワインなどの多種多様なドリンクが完備されているのでゆったりとくつろぐことが出来ます。また、19時から22時のナイトラウンジタイムにはアルコールの種類も増える上、抹茶ようかんやわらび餅、酒粕チーズケーキ、和栗のモンブランなどのオリジナルの小菓子なども提供されます。トレイも準備されているのでお好みのおつまみとドリンクをお部屋で楽しむこともできますよ。
ギャラリーショップ
6階にあるギャラリーショップでは他店ではあまり扱いが無い地元の逸品を厳選して販売しています。職人たちの手業が光る工芸品は見ているだけでうっとりする美しさ。
普段はテレビゲーム、タブレット、テレビ、おもちゃ等、何かしら退屈をしのげるアイテムを欲しがる子供たちも、はつはなに滞在したこの2日間はそのような要求を全くしませんでした。客室露天風呂に浸かって水の感触を楽しんだり、畳に寝転がってみたり、そこにあるもので楽しむ方法を自分で見つけ出していたように感じます。そんな子供たちの様子を思い返すと、「心と五感が満ちる静かなとき」というはつはなのコンセプトを思い出し、まさに五感が刺激され心が充足できる滞在となっていたことを実感します。
大自然を感じながら、温泉に癒され、心のこもったおもてなしを感じられる「はつはな」は究極のお籠りステイを叶えてくれる場所。あなたもはつはなで心と五感を満たす癒しの時を過ごしてみませんか?
はつはな
住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町須雲川20-1 |
電話番号 | 0460-85-7321 |
ウェブサイト | https://www.hakone-hotelhatsuhana.jp/ |