2023年夏、一番盛り上がったドラマといえば「VIVANT」!と、私は信じているのですが、見ていた方いらっしゃいますか?毎週楽しみにしていたドラマが、先日ついに最終回を迎えてしまい軽いロスになっている私です。
VIVANTでよく出てきたのが神田明神。堺雅人さん演じる乃木憂助が日課としてお参りしていましたよね。ラストシーンでは別班(自衛隊の秘密諜報機関)召集の合図、別班饅頭も供えられていました。これは次の指令の合図!?つまり続編がある?と期待をしています。
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さて、そんな神田明神の近くに日本の伝統文化「折り紙」に関するおもしろい施設があります。その名も「お茶の水 おりがみ会館」。訪れれば一枚の紙が生み出す可能性に驚くことになるでしょう。
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日本で生まれ育った方なら「折り紙」を折ったことがない、または、知らない方はほとんどいないでしょう。一枚の紙から「折る」ことで動物や花などを作り出す日本の伝統文化です。
折り紙が現代の形になったのは江戸時代の1700年頃から。紙の生産量が増え、広く大衆に親しまれることとなりました。明治時代には幼稚園や小学校など教育の場にも取り入れられ、ますます盛んになりました。今でも一度は小学校で折り鶴を折ったりするのではないでしょうか。(少なくとも私の小学校時代は折り鶴を折る機会がありました。)現代では「ORIGAMI」として世界各国に広まり、折り紙愛好家の団体がいくつも発足し活動をしています。
さて、「お茶の水 おりがみ会館」のルーツは染め紙業の「ゆしまの小林」。その歴史は1859年まで遡ります。上野寛永寺の仕事などを手がけた経師(障子や襖などに紙を貼る職人)だった初代・幸助氏は、やがて和紙全般の加工技術を習得し、湯島の地で染め紙業を始めました。世界で初めて製品としての折り紙を製造販売したのは「ゆしまの小林」なんです!
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「お茶の水 おりがみ会館」は1972年に開館しました。紙のこと、紙にまつわる歴史、折り方など折り紙と和紙にまつわる様々なことを知れるこちらはまさに折り紙ワンダーランド!
館内に足を踏み入れるとともに1階の作品が出迎えてくれます。2023年の干支にちなんでウサギがモチーフの紙作品の数々。本当に紙でできているの?と疑いたくなるほど精巧で生き生きとした姿は見ているだけで楽しくなります。しかもこちらのウサギちゃんたち、コマだったり、羽根つきだったりと日本の伝統文化を楽しんでいるので、懐かしき日本の文化まで学べちゃいました。
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また、色々な趣向を凝らした和紙も展示されています。こちらは、3階のショップでも購入可能です。
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中2階はギャラリーになっています(階段でしか行けません)。ギャラリーには折り紙でできた動物がいっぱい!どれも本物そっくりの形ですごい・・・!一枚の紙からできているなんて信じられませんね。
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作品の作り方が載っている本が置いてあったので見てみたのですが、なんと難しそうなこと!手先の器用さに自信のある方は是非作品作りにチャレンジしてみてください。
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壁にはその他にもたくさんの作品が飾ってあります。ご祝儀袋などささっと持っている和紙で作れたらかっこいい~。(そもそも和紙を持ち運んでないんですがね。)
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ギャラリーへ向かう階段にも面白い展示が。レストラン等で使うペーパーナプキンの折り方いろいろ!
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おりがみ会館では今でも館内にある染め紙工房でわしが1枚1枚染められています。扉が開いている際には工房も見学可能です。あいにく私が訪れた際には作業は行われていなかったのですが、乾かされている和紙や、染め紙の道具などを実際に見ることが出来ました。また、実際の作業は見られなかったものの動画で行程を紹介してくれているので、是非見学してみてください。
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さあ、最後に3階にあるショップへやってきました。お部屋が二つあって、一つは和紙を中心に置いている部屋、もう一つは折り紙や折り紙の本が並ぶ部屋です。こんな大きな和紙を購入できる場所には初めて来たのですが、好きな長さだけ購入できる方法で、まるで生地屋さん。折り紙の数も半端ないですよ!
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また運が良ければ、館長の小林一夫さん、人呼んで「折り神様」にも会えるかもしれません。御年80歳を超えておりながらも、お話は面白く、また指先からはするする~っと折り紙作品をいとも簡単に作り上げてしまいます。折り紙本の著作は数えきれないほどのまさに「折り神様」なのです。
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さあ、あなたも折り紙ワンダーランドに足を踏み入れてみては?
お茶の水 おりがみ会館
住所 | 東京都文京区湯島1-7-14 |
電話番号 | 03-3811-4025 |
開館時間 | 9:30-16:30(ギャラリー:9:30-16:30) |
休館日 | 日曜・祝日・夏期休暇・年末年始 |
入館料 | 無料 |
ウェブサイト | https://origamikaikan.co.jp/ |