東京近郊の温泉地として圧倒的な人気を誇る箱根。温泉だけではなくグルメやアートスポットも充実しているほか、思わず写真に収めたくなる自然景観も魅力です。
芦ノ湖の広大な湖と青々とした木々、仙石原のススキ、箱根登山鉄道の紫陽花など、箱根には自然の生命力を感じるスポットが多くあるのですが、その中で一際異彩を放っているのが大涌谷です。緑豊かな箱根の中でここだけは樹木が枯れ果て赤茶けた山肌が見えている…荒涼とした風景ではあるのですが、これもまた地球の息吹。そんな大涌谷に行ってきました!
大涌谷へのアクセス
大涌谷へは車で行けるほか、早雲山駅から芦ノ湖畔の桃源台駅までをつなぐ「箱根ロープウェイ」でも行くことができます。大涌谷駅の駐車場までの道は混雑することもあるので、ロープウェイを利用するのがおすすめです。
今回私は早雲山駅から大涌谷駅までロープウェイを利用しました。早雲山駅は箱根登山ケーブルカーとの乗り換え駅。2階には人気のくつろぎスポット「cu-mo箱根(クーモハコネ)」があり、テラスゾーンでは箱根外輪山が一望できます。足湯にも浸かれるので、疲れた足を温めてリフレッシュするのもいいですね。
18名乗りのゴンドラ、幸運なことに他のお客様がおらず、貸切状態で楽しみました。どの面もガラス張りになっているので360度どの角度からも景色を楽しめます。箱根ケーブルカーの各駅は所要時間約15分とのことですが、私が乗車したときはそんなにかからなかったような気がします。混雑状況により変わるそうなので、空いていたこの時間はスムーズに運行できたのですね。
大涌谷駅到着前からモクモクと白い煙が上がっているのが見えます。これまでの箱根の景色とは全く違う光景に胸が高鳴ります。
さあ、標高1044m、箱根ロープウェイの最高地点「大涌谷駅」に到着しました!それでは大涌谷を間近で見てみましょう。
大涌谷
大涌谷は、およそ3,000年前の噴火によって箱根連山の最高峰である標高1438mの神山が崩壊して誕生しました。現在も活発な火山活動が続き、あちこちから硫化水素を含む噴煙が上がっています。沸き立つ湯釜、白煙を噴き上げる噴気孔などその迫力ある光景は箱根観光のハイライトのひとつ。
江戸時代までは『地獄谷』と呼ばれていましたが、明治天皇が訪れる際に地獄ではおそれ多いということで『大涌谷』と名付けられたそうです。
大涌谷くろたまご館
『1つ食べると寿命が7年延びる』と言われる大涌谷の黒たまご。大涌谷名物の黒たまごと黒たまごグッズを購入できるのが、こちらの「大涌谷くろたまご館」です。
生卵を80℃の温泉池で60分ほどじっくりゆでると、地熱と火山ガスの化学反応で気孔の多い殻に温泉池の成分が付着し黒色の殻のゆでたまごになります。これを約100℃の上記で15分ほど蒸せば「黒たまご」の出来上がり。
延命伝説は大涌谷にある延命・子育てのお地蔵様「延命地蔵尊」にあやかって言われるそうになったそうです。また、7という数字は七福神などの縁起の良い数字として使われるためいつのまにか『7年寿命が延びる』と言われ始めたのです。
もちろん私も延命を願って購入しました、黒たまご。ほかほかの黒たまごと一緒に塩もついてきます。全部で4個購入したので(4個入りだった)、1個はすぐに食べて、あとの3個は(実は固めの黄身があまり得意ではないので)家に帰ってからつぶしたまごのサンドウィッチにしていただきました。おいしく延命、最高!
噴煙地(大涌谷自然研究路)
自然研究路は噴煙地近くまで行ける約700mの園路です。火山ガスの臭いが立ち込める園路では火山地帯特有の自然を観察しながら、火山の成り立ちなどを詳しく知ることができます。ただ、こちらは安全のため監視員と一緒に事前予約制の入場となります。黒たまごが作られる「たまご蒸し場」も見ることができるそうで面白そう!
天気の良い日は大涌谷からきれいな富士山も望めます。実は箱根での富士山は結構レアだそうで、1年に100日見られるかどうか、らしいです。富士山が見える日は大涌谷から桃源台方面のロープウェイに乗るとロープウェイからも壮大な富士山を楽しめますよ!
他では味わえない魅力がある大涌谷、箱根旅行のウィッシュリストに加えてみてください。
大涌谷
住所 | 足柄下郡箱根町仙石原1251-1 |
時間 | 9:00 – 17:00 ※大涌谷駐車場は 9:00 – 16:00 / 時間外は出入口施錠 |