【那須】アートビオトープ那須 “水庭” – 緻密に計算された庭でのメディテーション

【那須】アートビオトープ那須 “水庭” – 緻密に計算された庭でのメディテーション

那須高原の自然あふれるエリアにあるアートな宿【アートビオトープ那須】には、現代の慌ただしさを思わず忘れる美しい【水庭】があり、ぼんやりと木々を眺めるだけでリラックス出来るはず。雑誌にも度々取り上げられずっと気になっていた水庭でしたが、ようやく訪れる機会に恵まれました。事前予約制ですが、那須に来られた際は訪れる価値のある場所の一つです。

アートビオトープ那須とは?

那須の中心地から少し離れた場所に建つアーティスティックな宿がアートビオトープ那須です。本格的なガラスと陶芸スタジオを持つため、日々の喧騒を忘れて大自然の中で創作活動に勤しむことも出来る宿です。2007年にオープンしたレジデンス棟に加え、2020年には世界的建築家・坂茂氏が手がけるスウィートヴィラもオープン。

芸術振興に力を入れており、2008年より芸術家の滞在制作活動(陶芸、ガラス、写真、映像、舞踊、絵画、彫刻、演劇など)を支援する公募制プログラム、「アーティスト・イン・レジデンス・プログラム(AIR)」を実施しています。選ばれた作家は一定の期間アートビオトープ那須に滞在し、制作支援を受けることができます。毎年国内外からジャンルを問わず、次世代をになう才能を招聘、この地に滞在し、制作を行いながら、ワークショップやイベントなど地域に開かれた活動を行っています。アートビオトープ那須の敷地内にも、滞在したアーティストの作品が至る所に展示されています。

水庭の見学方法

アートビオトープ那須の水庭は宿泊者以外でも訪れることが出来ますが、時間指定の事前予約制です。予約の種別は下記の3種類。

1. 水庭ツアー
2. レストランμランチ+水庭自由見学
3. レストランμディナー+水庭自由見学

私は【1】の水庭ツアーを予約しました。「小学生未満のお子様には人数制限を設けています」とウェブサイトに記載があったので、少し心配になり2歳の子供は訪問可能か問い合わせをしたのですが、特に問題ありませんでした。ただ、繊細な場所なので好き勝手動き回らないように大人が監督してほしいとのことでした(抱っこが望ましいのでしょうが、歩かせました)。

アートビオトープ那須に到着するとまずは受付、全参加者が集まってから水庭へと出発という流れでした。水庭についてのお話をガイドさんがしてくれた後(日本語のみ)、水庭の散策は自由に行えるというものでした。

いざ水庭へ!

ガイドさんの説明を聞いた後は、楽しみにしていた水庭散策です。入り口は数カ所あり、好きなところから入ってOK。

こちらの水庭は2018年に建築家の石上純也さんが手掛けられたものです。石上純也さんは2010年第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 金獅子賞等、国内外で様々な賞を受賞されている建築家です。

水庭に植えられている318本の木は、元々はスウィートヴィラの土地にあったもので、そのまま移植して造られています。植える位置なども絵画のように緻密に計算されており、どの木も重なり合うことがないんです。実際に色んな場所から木々を眺めてみましたが、確かに重なっていない!すごい!

自然そのもののように見える庭ですが、実は計算され尽くされて造られているというのが面白い。たくさんある池も人工的に造られていてはいるのですが、2018年のオープンからわずか数年でどんどん人工から自然へと変わっているのが歩いていると分かりました。池にはオタマジャクシやカエルが棲みつき、植物が自生し、その周りを蝶々やバッタがとんでいる。そういう発見に喜びを感じるのは小学生以来なのでは?と、童心にかえっている自分に気づかされました。

ちなみに散策は池の周りにある小さな踏み石を踏んで行きましょう。足場があまり良くないので歩きやすい靴で来ましょう。私は高さのあるサンダルを履いていたので、レンタルシューズ(無料)を履きましたが、前のツアー客も履いていたのか少し濡れていてあまり心地の良いものではなかったので、最初から履きやすい靴で来るのをお勧めします。

水庭を回るルートはいくつかあって、ショートコース・ロングコースあるのですが、私はロングコースで行きました。すると、結構な長さ。途中、東屋で休憩も含めたのですが、ゆっくり散策していると悠に1時間は経過していたと思います。飲み物を持参しなかったことを後悔。レセプション前に帰って来てようやく水分摂取、ふぅ〜。

帰る直前に見つけたサイン、かわいい。

まとめ

建築家・石上純也さんの計算された庭づくりの美しさと、どんどん自然と同化していくプロセスがとても面白いスポットだと思いました。大人も自然とリラックス出来、子供も宝探しのように楽しめると思います。

時間指定の時間予約が必要で少し制約がある為行きづらい場所ですね。また、こちらも車が無いと訪問が難しいのと、ガイド言語は日本語なのでガイド中は退屈を感じることがあるかもしれません。それでも行きたい!という方は是非!訪れる価値はあります。

アートビオトープ那須

住所栃木県那須郡那須町高久乙道上2294-3
電話番号0287-78-2013(レジデンス)
ウェブサイトhttps://www.artbiotop.jp/