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【恵比寿】YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビス ブルワリー トウキョウ)- ヱビスのブランド体験施設

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毎年、リクルートが実施している首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)に居住している人を対象にアンケートを実施し、住みたい街・駅等を発表しているランキング「SUUMO住みたい街ランキング 首都圏版」。

テレビやニュースでも紹介されるこちらのランキングで常に上位をキープしているのが「恵比寿」です。2022年から2024年は4位に甘んじているものの、2013年から2021年までは3位以内にランクインする人気の街。

恵比寿は元々、山手線・渋谷駅の隣という立地ながら賃料が安く、学生に人気で下町情緒のある「穴場」の街として発展してきたそうですが、恵比寿をおしゃれな街へとイメージを変えたのは1994年に誕生した「恵比寿ガーデンプレイス」の存在です。恵比寿ガーデンプレイスは異国情緒あふれるレンガ造りの美しい建物とゆとりある空間にホテル、レストラン、文化施設などを包括した複合都市のパイオニアです。

そんな恵比寿ガーデンプレイス内に2024年4月3日に開業した「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビス ブルワリー トウキョウ)」に行ってきました!

実は「恵比寿」という地名はこの地に「ヱビスビール」の醸造場があり、そのビールを届けるための貨物駅「恵比寿停車場」が開設されたことがきっかけとなっています。「恵比寿」で作られたから「ヱビスビール」なのだと思っていたのですが、逆だったのですね。

「YEBISU BREWERY TOKYO」へは、JR恵比寿駅東口から恵比寿スカイウォークを通り恵比寿ガーデンプレイスへ。センタープラザB1からがアクセスしやすいですよ。

入場は無料で事前予約は必要ありません。(混雑状況によっては入場制限がかかる可能性があります)なお、写真撮影はOKですが、動画は禁止です。

エントランスを抜けると大きな恵比寿様と醸造釜が見えてきます。ついつい真ん中を歩いて恵比寿様を踏んでしまいそうになるのですが、「踏まないように気を付けて!」と案内が…。皆様の幸せを願う恵比寿様なので、多くの人に幸せが届くよう恵比寿様を大切にしましょう。

「YEBISU BREWERY TOKYO」はヱビスビールを異なる時間軸で体感できる施設となっていて、「ミュージアムエリア(過去)」「ブルワリーエリア(現在)」「タップルームエリア(未来)」という3つのエリアで構成されています。

ミュージアムエリア(過去)

まずはヱビスの誕生からこれまでのストーリーを「ミュージアムエリア」でたどります。こちらはヱビスビール記念館(2022年10月31日に閉館)の機能を引き継いだもので、ヱビスビールが重ねてきた100年以上の歴史を知ることが出来る資料が展示されています。

ヱビスビール(当時は「恵比寿ビール」)の誕生は1890年。現在の恵比寿ガーデンプレイスのある場所に醸造所がありました。本格的なドイツビールをつくることを目指し、醸造設備はすべてドイツ製で醸造技師もドイツより招きスタートしたそうです。

満を持して発売となった「恵比寿ビール」でしたが、不況で売り上げが伸びず、会社の業績は悪化するばかりでした。そうした状況を打開したのが後に「東洋のビール王」と称される馬越恭平(まごし きょうへい)でした。

社長に就任した馬越氏は大胆なコストカットでたった1年で会社を立て直し、「恵比寿ビール」を東京を代表する銘柄に成長させました。

明治期の恵比寿ビールの蓋つきビールジョッキ

1900年にパリ万博で金賞を受賞。その烙印が入った贈答用の木箱。

特約店の看板

ブルワリーエリア(現在)

施設全体の名前にもなっている「ブルワリーエリア」はヱビスビールの現在を知ることが出来るエリア。ドイツ製の醸造設備を使用し、ここでしかのめない特別なヱビスをリアルタイムで生み出しています。

この地にあったビール工場が製造をストップしたのは1988年のこと。つまりこの地でビール醸造が行われるのは35年ぶりとなります。ここではビーズ醸造工程のひとつ「仕込」が行われていて麦汁が作られているそうです。麦汁はのちに地下に運ばれて、発酵・貯酒・濾過といった工程を経て美味しいビールになるのだとか。

「ブリュワーズルーム」と名付けられたこの個室はヱビスブランドすべての中味開発を任され、Chief Experience Brewer として醸造責任者を担う有友亮太さんの個室です。かつての恵比寿工場にあった資産の他、有朋さんの私物も置かれ、作り手をより想像しやすい空間となっています。運が良ければここで有朋さんとお話することもできます。

タップルーム(未来)

ここではこの施設の限定ビール「ヱビス∞(インフィニティ)」「ヱビス∞ブラック」の他、期間限定や数量限定のヱビスなど多彩なビールを実際に味わうことが出来ます。

「ヱビス∞(インフィニティ)」はビールに秘められた無限大の可能性を表現したもので、酵母にはなんと35年以上前にかつての恵比寿工場で使われていたものを使っているのだそうです。

座席はスタンディングも含めて110席あり、支払いはキャッシュレス決済のみとなっています。座席は多彩なレイアウトになっているのでお一人でもグループでもそれぞれ自分に心地の良いエリアを見つけられる空間です。

また、「ブリュワーズルーム」の近くには現在提供されているビールのロゴスタンプが置かれています。コースターの裏にスタンプしたり、ギフトショップで販売されている「MY BEER BOOK」にスタンプしたり…ビール好きのコレクション欲をくすぐるアイテムです。

ビールの特徴が表現されたスタンプ

ギフトショップ

過去・現在・未来と様々な時間軸でヱビスの世界観を体感できる「YEBIS BREWERY TOKYO」。ふらっと出来立てのビールを飲みにまた訪れたくなる施設でした。

YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビス ブルワリー トウキョウ)

住所東京都渋谷区恵比寿4-20-1 恵比寿ガーデンプレイス内
電話番号03-5423-7255
営業時間【平日】12:00~20:00(ラストオーダー : 19:30)
【土日祝】11:00~19:00(ラストオーダー : 18:30)
定休日火曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始
入場料無料
入場時の予約は不要です。混雑状況によっては入場制限がかかる可能性がございます。
ウェブサイトYEBISU BREWERY TOKYO