【長久手】トヨタ博物館 – 世界のクルマの進化と文化をたどる博物館 Part 2「文化館」

【長久手】トヨタ博物館 – 世界のクルマの進化と文化をたどる博物館 Part 2「文化館」

日本が世界に誇る自動車メーカー「トヨタ」。2023年の年間生産台数では過去最高を更新しているほか、2023年の世界の自動車市場シェアは10%超えと日本だけではなく世界の自動車業界にはなくてはならない存在です。

そんなトヨタ自動車の創立50周年の記念事業の一つとして1989年4月に誕生したのが愛知県長久手市にある「トヨタ博物館」です。「トヨタ」博物館という名称ですが、トヨタ自動車の歴史を学ぶだけの施設ではなく、世界のクルマの進化と文化をたどる博物館になっています。

アクセス

トヨタ博物館は名古屋市内から高速道路を利用して約30分程度のところにあります。乗用車320台分の無料駐車場が設置されています。リニモ(東部丘陵線)「芸大通駅(トヨタ博物館前)」から徒歩5分と公共交通機関でも行きやすい施設です。ちなみにジブリパークからもリニモで2駅と近いですよ!

トヨタ博物館は「クルマ館」「文化館」の二つの建物で構成されていますが、今回はご紹介するのは「文化館」です。

文化館

文化館2階にある「クルマ文化資料室」では、トヨタ博物館が収集してきた国内外の自動車にまつわる文化資料20万点以上の中から、「移動は文化」をテーマに約4000点もの資料を一堂に展示しています。文化館へは、大型バス駐車場近くの入口から入館できるほか、クルマ館とも連絡通路でつながっています。

それではどのようなものが展示されているのか少し見ていきましょう。

レオナルド・ダ・ヴィンチの自走車

自動車の先駆けとして誕生したのは1945年にレオナルドダヴィンチが発明した「自走車」です。ゼンマイ仕掛けで人力を使わずに走ることを可能とした画期的な発明でした。

日本の昔の出版物

開国をした日本では、これまでなかった馬車や人力車、鉄道、自動車などの乗り物が登場しました。当時の交通手段の変化を色鮮やかな錦絵を通じて紹介しています。

また、まだ自動車は大衆の乗り物ではなかったものの、雑誌のふろくに自動車を描いたうちわやすごろくが登場するなど、自動車は当時の子供たちのあこがれの対象となっていました。

自動車雑誌・カタログ・ポスター

1894年から2000年頃までに世界各国で創刊した自動車雑誌の表紙、年代ごとの自動車カタログによって自動車の変遷を紹介しています。

また所蔵する約300点のポスターの中から、テーマ毎選ばれた約20点のポスターも展示されています。中には100年以上前に作られたポスターもあるそうです。作品保護のため温度22℃以下、湿度50%以下で照明もなるべく落として展示するなど大切に管理されています。

ミニカー

展示室の中央部分には約800台のミニカーがショーケースに展示されています。1769年の蒸気自動車の時代からどのように自動車のデザインが変遷していったのか、色や形なども含めて見ることができます。

また、頭上には世界史の代表的な事象も年表表記されているので、「この時代にこの車が誕生したんだな」と理解しやすい仕組みです。

カーマスコット・カーバッジ

カーマスコットは当初お守りとして使用されていましたが、のちに自分の車を識別する役割として使用されるようになりました。トヨタ博物館では金属製のカーマスコット約130点を国別に展示しているほか、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックが制作したガラス製のカーマスコットも展示しています。このガラス製のマスコットは全29種なのですが、すべて揃うのは世界でもここだけではないでしょうか。

カーバッジは自動車メーカーにとってブランドイメージそのもの。こちらでは情熱が込められたカーバッジ、約400点を年代別に展示しています。

自動車玩具・ゲーム

自動車に関係するおもちゃ、ゲームなども紹介されています。戦後の日本はまだ乗用車の製造を許されていなかったため、ブリキのおもちゃを輸出して外貨を得ていました。精巧に作られたブリキのおもちゃによって日本の技術力の素晴らしさが話題になったと言います。

ライセンスプレート

世界各国のライセンスプレートが陶器でできた世界地図とともに展示されています。各国のデザインの違いを楽しむことができますよ。

文学、マンガ、映画、音楽

赤色に塗られた通称「赤の間」には、車がモチーフの映画、漫画、小説などを実際に手に取ってみることができます。基本的には1巻のみの展示ですが、続きが気になる場合は上階のライブラリでも続きが読めますよ。

展示室自体はそこまで大きくはないのですが、作品の点数が多く、見ごたえたっぷりの「文化館」。様々なアイテムを通じてまさに「移動は文化」なのだと気づきました。

クルマ好きな方には堪らない施設なのはもちろん、車に詳しくない方でも文化、歴史を楽しく学べるトヨタ博物館、名古屋観光の際は少し足を延ばして訪れてみてください。

トヨタ博物館

住所愛知県長久手市横道41-100
電話番号0561-63-5151(代表)
開館時間9:30~17:00 (入館受付は16:30まで)
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)及び年末年始
入館料【大人】1,200円
【シルバー(65歳以上)】700円
【中高生】600円
【小学生】400円
※未就学児は入場無料です。
ウェブサイトhttps://toyota-automobile-museum.jp/