世界中にそのファンがいるゲームメーカー・任天堂。その歴史は京都で花札の製造・販売をしていたところから始まっているって、皆さんご存じでしたか?その後日本で初めてトランプの製造を開始し、日本最大のカードメーカへと発展していきます。その時代に社屋・倉庫、そして創業家の自宅として利用されていた建物が2022年【丸福樓】というホテルとして生まれ変わりました!今回そんなユニークな歴史をもつホテルに宿泊してきました!
ロケーション
鴨川沿いの大通り・川端通から正面橋を渡って河原町通方向に進んだところにある丸福樓。京都駅から徒歩10分、京阪七条駅から徒歩5分強という昔ながらの住宅地の中にたたずんでいます。
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建物
丸福樓は【既存棟】という、元々の任天堂の社屋や倉庫、創業者・山内氏の自宅などだった部分を活かした建物と、【新築棟】という、世界的有名な建築家・安藤忠雄氏の設計監修により作られた2つの棟・計4棟の建物で構成されています。既存棟は昭和初期に日本でも流行したアール・デコ様式が用いられ、和的な中にモダンなモチーフがちりばめられています。
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入口入ってすぐのラウンジにレゴで作られた模型が飾ってあるのですが、これを見るとどのように構成されているかが分かりやすいかもしれません!
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客室
お部屋はスイートルーム7室を含む計18部屋。【既存棟】と【新築棟】で全く雰囲気が違うだけでなく、それぞれのお部屋に個性があって、全部制覇したくなってしまいます!
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私が滞在したのは【新築棟】のスタンダードキング。見た目はシンプルですが、とても緻密に計算されて造られていることが感じられる機能的かつ快適なお部屋でした!
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レストラン
館内には【carta.(かるた)】というレストランがあります。基本は宿泊のお客様専用のレストランで、朝食・夕食共にこちらでいただきました。ホテルのレストランではあるのですが、入り口は一度敷地外に出てから見つけていただくことになります。
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レストランはコの字のカウンターと、テーブルが2-3というこじんまりした作りで、インテリアもシンプル♪
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丸福樓は、日本ではまだ珍しい”All inclusive”のコンセプトのプランも提示されているので、お飲み物もメニューに記載されているものは好きなだけいただけるようになっています。スパークリング・白ワイン・赤ワイン・ビール・日本酒・ソフトドリンクが、それぞれ2-3種類準備されており、全て国産のもので揃えてありました。
お料理は、リラックスして楽しめる“しっかり目のカフェメニュー”のような内容で、私が宿泊させていただいた日の夕食のメインはハンバーグでした!もちろん前菜からのコース仕立てにはなっているのですが、お箸でゆっくりいただく、そんな優しいお食事に癒されました。
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朝食は和食か洋食かを選び、その上でアラカルトメニューの追加OKというコンセプトなので、しっかり食べたい人には嬉しいシステムだと思います!私は和食を選んで、追加でフルーツオープンサンドをいただきました!
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Guest Lounge
入口入ってすぐにあるゲストラウンジは、チェックインの手続きをするスペースになっています。この建物が社屋として使われていた時の応接室らしく、今でも当時の家具が手直しされて残されています。重厚感あふれる雰囲気ですが、でも温かなおもてなしを感じるエリアです。
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Dining Lounge
ロビーの奥にあるのがダイニングラウンジ。こちらはご宿泊のお客様が24時間利用できるラウンジになっており、アルコールを含むお飲み物とスナックが常時準備されています。お昼の時間帯と夜には軽食もいただけるようになっているんですよ。しかも・・・軽食とは思えないなかなかなメニューです!
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Library dNa(ディーエヌエー)
館内の中で唯一任天堂を感じるのがこのライブラリーです。創業家である山内家が解釈する任天堂のDNAを体現するというコンセプトで作られていて、任天堂や京都に関する書籍と、任天堂のゲームなどが展示されています。
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ちなみに・・・ゲームは“オブジェ”として展示されているだけで、使用することはできません。
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ライブラリーは8:00 – 23:00(テラスは20:00まで)利用が可能で、隣に併設されているバーも自由に使うことができます。(スタッフはいないので、セルフサービススタイルとのこと!)ウィスキーやジンなど、創業家が好んだものがおいてあり、好きなように楽しめるようになっています。
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アールデコ調の既存棟とシンプルなデザインの新築棟が以外にもしっくり調和していて独特の雰囲気を醸し出している丸福樓。個性豊かなお部屋と”All Inclusive”というコンセプトは、京都を知り尽くした人が、いつもとは違う京都を楽しむ場所として選ぶ、そんな特別感が漂っています。そして何といっても世界的有名企業である任天堂創業の地であるというユニークさ!テーマホテルではないので、ホテル内にゲームのキャラクターがいたり、お部屋でゲームができるわけではありませんが、だからこそ伝わってくる強い思いや信念のようなものがあふれている空間でした。次回の京都滞在にいかがですか?
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丸福樓
住所 | 京都府京都市下京区鍵屋町342番地 |
電話番号 | 075-353-3355 |
ウェブサイト | https://marufukuro.com/ |