目的地

【小淵沢】清春芸術村 – 名建築が集まるアートスポット

目的地

安藤忠雄、谷口吉生、藤森照信、杉本博司 ー 建築やアートに関心のある方にとっては聞き馴染みがある名前ではないでしょうか。彼らは皆、日本を代表する建築家・アーティストです。このような錚々たるメンバーの作品が一堂に会する場所が、八ヶ岳や南アルプスの甲斐駒ヶ岳を望む自然豊かな環境の中にあるのをご存知ですか?今回は小淵沢エリアに来たら是非訪れてほしいスポット「清春芸術村」をご紹介します。

開村から30年以上経った今でも進化を続けるこの地はかつて“清春”と呼ばれていました。今はもう地図にも記されていない“清春”という地名をアーティストの創作と交流の場として蘇らせたのが清春芸術村の始まりです。創設者は日本を代表する画商・吉井長三氏。吉井氏はルオー、ピカソ、シャガールなどフランス近現代絵画を日本を広めると同時に、梅原龍三郎や東山魁夷など日本のアーティストをヨーロッパに紹介したことで知られています。日本と西洋の文化の架け橋をした功績が認められ、2007年にはフランス国家功労勲章であるコマンドゥールを受賞しました。その吉井氏が国際交流の場としての芸術村を作ろうと私財を投げ打って出来たのがこの清春芸術村なのです。

それでは、清春芸術村にある施設や作品の一部を見ていきましょう。

ラ・リューシュ / ギュスターブ・エッフェル(1980年)

清春芸術村で一番最初に建てられたのがこちらの施設、ラ・リューシュ。パリのシンボルとも言えるエッフェル塔のギュターブ・エッフェルの設計によるもので、1900年のパリ万博のワイン館を再現しています。実際のワイン館は後にパリのモンパルナスに移築され、シャガールやモディリアーニなど有名な画家がここを拠点に活躍しました。清春芸術村のこの建物は吉井氏が設計図を買い取り建てられたもので、現在でもアーティストのレジデンスとして機能しています。

清春白樺美術館 / 谷口吉生(1983年)

ニューヨーク近代美術館(MoMA)やGINZA SIXなどの谷口吉生氏の設計で1983年に誕生したのが「清春白樺美術館」。白樺派の武者小路実篤や志賀直哉と親交の深かった吉井氏は、白樺派の同人たちが長年夢見ていた白樺派の美術館を作りたいという想いが強かったと言います。構想からなんと65年かかってようやく完成したのがこの美術館なのです。

現在は常設展として志賀直哉のコレクションした陶器、仏教美術、自画像の他、ゴッホのリトグラフ(石版画)や「芦屋のひまわり」の複製画などが展示されています。

ルオー礼拝堂 / 谷口吉生(1986年)

清春白樺美術館と同じ敷地内には、同じく谷口吉生が設計した「ルオー礼拝堂」が建てられています。内部ではジョルジュ・ルオー(フォービズムに分類される19世紀〜20世紀のフランス画家)が作成したステンドグラス「ブーケ」やルオー自身が彩色したキリスト十字架を鑑賞することが出来ます。これらは、日本にヨーロッパ近代美術を広めた感謝としてルオー財団から寄贈されたものです。

光の美術館 / 安藤忠雄(2011年)

安藤忠雄氏らしいコンクリート打ちっ放しで無機質なこちらの建物は、清春芸術村では一番新しく2011年に建てられたもの。人工照明は一切なく、自然光のみの美術館。壁のスリットや天井にガラスで空けられた隙間から覗く光は、季節や時間で異なる表情を見せます。

茶室 徹 / 藤森照信(2006年)

ツリーハウスのようなこの建物は実は茶室。その作風から“縄文建築”の建築家として知られる藤森照信氏の作品です。高さ4メートルに位置する茶室を支える檜はこの地に植わっていた樹齢80年の檜が使われています。内部は非公開ですが、実際にお茶を点てられるようになっているんですよ。

エッフェル塔の階段

1989年にエッフェル塔完成100周年を迎えた際、フランスから清春芸術村に移設されたエッフェル塔の一部。隣に立っているのは、現代美術家セザールによるエッフェル像です。

ご紹介したもの以外にも、見ておくべき建築やアート作品があるので、実際に訪れて見てください。こちらが清春芸術村内の地図になります。

また、清春芸術村に隣接して建っているのが新素材研究所(杉本博司氏&榊田倫之氏)によって作られたゲストハウス「和心」(非公開)と杉本博司氏が内装デザインを手がけたレストラン「素透撫 stove」。素透撫では厳選したオーガニックう食材を創作フレンチとして提供してくれるお店。今回は時間の都合もあって訪れることが出来ませんでしたが、いつか行けたら・・・と思う場所です。

▲ 素透撫 stove / ©︎ 新素材研究所
▲ ゲストハウス「和心」 / ©︎ 新素材研究所

清春芸術村

住所山梨県北杜市長坂町中丸2072
電話番号0551-32-4865
開村時間10:00 – 17:00(最終入館 16:30)
休村日年末年始・月曜日(祝日の場合は翌平日休み)
入館料【一般】1,500円
【高校生・大学生】1,000円
【小学生・中学生】無料
※ 清春白樺美術館・光の美術館入館料を含む
ウェブサイトhttps://www.kiyoharu-art.com/

素透撫 stove

住所山梨県北杜市長坂町中丸4552
電話番号0551-45-7703
営業時間【ランチ】12:00 – 15:00(ラストオーダー 14:30)
【ディナー】18:00 – 21:30(ラストオーダー 20:30)
※ コースのみ。完全予約制(3日前までに)
定休日月曜日、火曜日(祝日は営業 / 代休あり)
冬季休業
ウェブサイトhttp://www.stove-kiyoharu.com/index.html