【勝山】福井県立恐竜博物館 – 世界三大恐竜博物館が日本にあった!

【勝山】福井県立恐竜博物館 – 世界三大恐竜博物館が日本にあった!

突然ですが、福井県勝山市には日本最大の恐竜発掘現場があり、福井県が『恐竜王国』とも呼ばれていることをご存知ですか?

1982年(昭和57年)に勝山市で中生代白亜紀のワニ化石が発見されたことをきっかけに、勝山市では1989年(平成元年)から大規模化つ集中的な発掘がスタートしました。

実は日本で発見された恐竜化石のうち、約8割が福井県で見つかっているとのこと!なかには福井県で初めて発見された恐竜化石もあり、「フクイサウルス」、「フクイラプトル」、「フクイベナートル」、「フクイティタン」など、「フクイ」の名を冠した恐竜も多数存在しています。そのほか、国内最古級の新種の哺乳類化石が発掘されるなど、恐竜以外にも次々と歴史的な発見がなされています。

これらの多くの貴重な恐竜資源を学術研究や生涯研究、観光資源に活用し国内外に福井県をアピールするために2000年にオープンしたのがかつやま恐竜の森公園内にある福井県立恐竜博物館です。公園内には博物館のほかにも恐竜に関連した施設が盛りだくさんです。

福井県立博物館は研究者も満足できる学術的に裏付けされた展示を行なっており、カナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館と並んで、世界三大恐竜博物館に挙げられているほど権威ある恐竜博物館なんです!

世界的にも貴重なこちらの福井県立恐竜博物館、2023年7月にリニューアルオープンしました。新たな展示棟「小タマゴ」の登場、巨大スクリーンのある特別展示室、恐竜研究体験ができる施設、未公開の恐竜化石が見られるようになるなどパワーアップした恐竜博物館に早速訪れることができました。

館内の入り口は3階部分。まずは33メートルもの長いエスカレーターに乗り地下1階の展示室へ。

展示室はタイムスリップした恐竜に会える「恐竜の世界ゾーン」、水と火をテーマにした「地球の化学ゾーン」、生命の誕生から人類までの進化に触れる「生命の歴史ゾーン」の3つを中心に構成されています。今回は常設展の中でも、特に印象に残った箇所をいくつか写真と共に見ていきましょう。

恐竜の化学ゾーン

4分の3スケールで作られたティラノサウルスの恐竜ロボットに目を奪われてスタートする恐竜の化学ゾーン。ティラノサウルスロボットはリニューアル前から福井県立恐竜博物館のシンボル的存在として来館者に親しまれていたものですが、今回、「口を閉じた時は歯が見えない」という最新の研究結果を反映し、修正されました。

このティラノサウルス、訪れた子供が「食べられちゃう」と怖くて泣いてしまうのが定番(友人の子供が泣きだす可愛らしい姿を何度も見ました)。我が家の5歳児はもう”本物ではない”と理解しているので、「ねえ〜写真撮って〜!全然怖くないよ〜!!」と余裕綽々の様子だったのですが・・・抱っこしてティラノサウルスを見せてあげると怖くなったようで、それ以来恐竜ジオラマに近づく際も「そんなに近づかない方がいいよ〜」と言っていて可愛かったです。

ティラノサウルスの周囲には、鳥盤類、竜盤類、獣脚類など合計50体もの恐竜の全身骨格が展示されており、そのうち10体は実物の化石を使ったものです。

ティラノサウルスとブラキオサウルスの全身骨格(レプリカ)

こんな大きさの恐竜が存在していたなんて、普段はなかなか想像が出来ないですが、このように実際の大きさで骨格を見せられるとイメージがつきやすいですね。恐竜のいる世界に人間がいたら・・・と想像して恐ろしくなってしまいました。

このように、『恐竜が存在する世界』を体感できるように、両サイドにある200インチの巨大スクリーンでジュラ紀の恐竜時代を見られるダイノシアターや、中国四川省の中生代の情景を実物大で再現したジオラマなど工夫をこらした展示内容となっています。

ダイノシアター
ジオラマ「中国四川省の恐竜たち」

また、福井県の発掘調査で見つかった新種の恐竜5種も紹介されています。

生命の歴史ゾーン

このゾーンでは地球の46億年の歴史の中で、地球の環境変化によって生命が進化と絶滅を繰り返し、人類誕生までの時間に沿って展示をされています。恐竜には詳しくないし、そこまで興味がない・・・といった方も自分(人類)に至るまでの進化過程は興味深く楽しめるはず!

ちなみに、5歳の娘に一番印象に残ったことを尋ねると、このゾーンに展示されていた「羽毛恐竜から鳥の進化過程」をあげていました。鳥は街中でも見られ身近なこともあり、子供ながらに興味深く学べたようです。

恐竜が誕生する前の支配者を見ると、足の長いワニのようですね。やはり生命は海から誕生し、海中で生きられる姿から陸で生活できるように進化をしていったのだと学ぶことができました。

これらの展示室のほかにも、本来は研究作業のひとつだが特別に公開しているのが化石クリーニング室。発掘された化石の周りの岩を、博物館のスタッフが取り除く作業を見学できる。小さな化石を取り出す細かな技術は見ているだけでも面白い。

小さな子供がいる家族に嬉しいキッズルームも設置されていますよ。(もちろん、授乳室やおむつ替えスペースもあります)

いかがでしたか?ちょっとアクセスのしづらい場所なのですが、見応えたっぷりの恐竜博物館、ぜひ訪れてみてください!

福井県立恐竜博物館

住所福井県勝山市村岡町寺尾51-11 かつやま恐竜の森内
電話番号0779-88-0001
開館時間午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
※夏季繁忙期は午前8時30分から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
※予約制
休館日第2・4水曜日(祝日の時はその翌日、夏休み期間は無休)
年末年始(12月31日と1月1日)
入館料【常設展示】
大人 1,000円
高・大学生 800円
小・中学生 500円
70歳以上 500円
ウェブサイトhttps://www.dinosaur.pref.fukui.jp/