金沢の現代アート美術館と言えば、21世紀美術館が有名ですよね。金沢観光には外せないスポットになっています。その21世紀美術館のすぐそばに新しく現代アートを堪能できる美術館が2020年6月にオープンしました。その名も「Kamu Kanazawa」
Kamu Kanazawa
アートコレクターの林田堅太郎氏が設立した私設美術館。若干32歳というのだから驚きです。
彼はこの美術館の目的を「現代アートによる⽇本の⽂化資源の向上のための作品収集、同時代的に⽣まれるアートの発信を⾏い、さらには“拠点となる⾦沢市”が現代アートの街として発展していくことに貢献することを⽬的に活動していきます」と言っています。
その言葉の通り、「KAMU Kanazawa」の他に、新たなアートスポットとして「KAMU BlackBlack」と「KAMU sky」を2020年10月24日にオープンさせました。
3フロアのみの小さな美術館
KAMU Kanazawaは21世紀美術館から徒歩1分に位置します。とても小さな美術館なので、「本当にこんなところにあるの??」と思いましたが、ありました。
中に入ると券売機があるので、そこでチケットを購入します。チケットを電車の改札機のようなものにかざして入場します。
INFINITE STAIRCASE / レアンドロ・エルリッヒ
1階に展示されているのは、21世紀美術館の「レアンドロのプール」でもお馴染み、レアンドロ・エルリッヒの「INFINITE STAIRCASE」です。こちらはパーマネントコレクションとして常設されるので、いつ来ても楽しむことができます。
レアンドロ・エルリッヒらしく、錯覚を利用した作品で、自分が作品の中に立津ことで、不思議な感覚を味わうことができます。
螺旋階段が永遠に続いているようなインスタレーション。こちら、作品保護のため鍵や指輪などのアクセサリーは出来るだけ外してくださいとお願いされました。
「階段から落ちちゃう〜!!」といった写真も。
結構写真を撮るのが難しくて、人にとってもらう場合は自分の真正面に立ってもらって、カメラマンが映らないようにしないといけないと分かりました。
桑⽥卓郎
さあ、レアンドロの作品を楽しんだので別のフロアにも行ってみましょう。今回、こけら落とし展で3階に展示されていたのは桑⽥卓郎の作品。これまでに見たことの無い陶芸作品が見られます。
陶芸って形はある程度決まっていて、落ち着いた雰囲気のものが多いイメージだったのですが、桑⽥卓郎の作品はその概念を覆してくれました。色も形も見たことない!こんなにぐにゃぐにゃしていて、ブツブツが付いていて、こんな陶芸見たことない!今まで知っている陶芸とは別物ですが、見ているだけで楽しくなる作品でした。
ステファニー・クエール
2階に展示されていたのはステファニー・クエールの作品。ステファニー・クエールはイギリス・マン島出身のアーティストです。彼女は農場に住んで、両親を手伝いながら牛や羊を育て、毎日生死・粘土・肥料と言ったシンプルだけど根本的なことを意識するのが好きなんだそう。
小さなフロアに所狭しと動物たちが集まっている様子が楽しいです。猿が多かった。この展示室以外にも、階段やエントランスの上部などに動物たちが潜んでいて、動物たちが美術館を遊びまわっているようでした。2歳の娘もあちこちに動物がいるので楽しそうでした。
今回のこの展示がいつまでかは明確に決まっていないですが、桑⽥卓郎とステファニー・クエールは常設ではないので、訪れるタイミングによっては違うアーティストの作品が展示されているかもしれません。
まとめ
たった3フロアの小さな美術館ですが、個人的には印象的なレアンドロ・エルリッヒの作品を見れたことや今まで知らなかった新進気鋭のアーティストを知ることが出来て満足な内容でした。
一緒に行った私の父は、どちらかと言うと写実的な作品を好むタイプで、現代アートはそこまで興味がないタイプ。彼にとっては面白いけど、少し料金が高いと感じたようです。
そのような意見も踏まえて、現代アートに興味がある方だと特に楽しめる美術館だと思いました。アートが特に好きではないと言う方も、21世紀美術館からすぐのところにあってコンパクトに回れる美術館だったので、足を運んでみては?
KAMU Kanazawa
住所 | 石川県金沢市広坂1-1-52 |
開館時間 | 【火〜木・祝日】11:00-18:00 【金・土曜日】11:00-19:00 |
休館日 | 月曜日 |
入館料 | 1,100円 |
ウェブサイト | http://ka-mu.com/ |