【三沢】青森県立三沢航空科学館 – 草生期の飛行機から最新技術のつまったホンダジェットまで

【三沢】青森県立三沢航空科学館 – 草生期の飛行機から最新技術のつまったホンダジェットまで

2泊3日の青森旅行で私が一番行きたかったのは「十和田市現代美術館」。西沢立衛設計の建築に、草間彌生、奈良美智、名和晃平、塩田千春、ロン・ミュエクなど名だたるアーティストの作品は是非この目で見てみたい!それが青森行きを決めた理由でした。

十和田市現代美術館は初日に行こうということで今回は十和田にも車で1時間弱で行ける三沢空港へ飛ぶことにしました。東北新幹線の七戸十和田駅からであれば車で約20分とよりアクセスが良いのですが、2歳の子供がいるので、3時間超えの新幹線旅は子供の機嫌が悪くなるだろうと判断し所要時間の短い飛行機(1時間15分)を選んだのでした。

所要時間が新幹線よりは短いとは言っても、どこかで子供のガス抜きをしなければ楽しい旅行は望めない!と行くことにしたのが「青森県立三沢航空科学館」です。三沢空港からは車で僅か5分ほどの距離にあります。このように何の気なしに訪れた三沢航空科学館なのですが、これが良かった・・・子供よりも大人が楽しんでいたかも。

青森県立三沢航空科学館は“「大空」と「飛翔」をテーマに、科学する心、感動する心、挑戦する心を育む”理念の基、2003年に開館しました。

青森県は、人間の科学技術の結晶の一つである航空機に関して、草生期から深く関わっており、青森県出身の航空人や青森県由来の航空史実に恵まれています。青森県がまた新しい輝きを放つことを願って、青森県が世界の航空史に果たした役割を広く発信し、科学や科学技術の歴史と未来への展望を伝えています。

館内の展示は「航空ゾーン」と「科学ゾーン」、「宇宙ゾーン」の三つに分かれています。「航空ゾーン」は、青森県に関わりのある航空史を紹介するなど、航空博物館としてのゾーン、「科学ゾーン」は、体験型の科学展示など科学館としてのゾーン、「宇宙ゾーン」は、宇宙探査や地球観測など宇宙へ挑み続ける人々の思いを感じながら、宇宙がより身近になる未来を創造するゾーンです。

航空ゾーン

それでは、まずは「航空ゾーン」から!最初の展示室に入ると、赤い飛行機の展示がありました。こちらはミス・ビードル号と言って、1931年に世界初の無着陸太平洋横断(三沢〜ワシントン)を成し遂げた飛行機です。飛行時間はなんと41時間。機体を少しでも軽くするために、胴体着陸覚悟で飛行中に車輪を切り離す危険な作業や、エンジン停止トラブルを乗り越えての飛行でした。ちなみに、胴体部分にはドラム缶18個分もの燃料を積載していたそうです。

ミス・ビードル号の飛行士はアメリカ人のクライド・パングボーンとヒュー・ハーンドン。村人が彼らに“お土産に”と手渡したのは三沢のリンゴ数十個。そのリンゴは飛行途中常に二人を勇気付けたと言います。この他、歴史的飛行の成功の裏には滑走路整備から宿泊の世話、ガソリンの手配など献身的な三沢村民の協力や援助があったそうです。このつながりから、三沢市と二人が着陸したワシントン州のウェナッチ市は姉妹都市として今でも交流が続いています。

ミス・ビードル号の展示室を抜けると、大きなスペースにたどり着きます。ここには日本で初めてエンジンを積んだ飛行機「奈良原式 2 号機」や第2次世界大戦後に日本のメーカーが開発した初めての旅客機「YS-11」も展示されています。

さらに奥の展示室へ進むと、「HondaJet」が展示されていました。2003年に初飛行に成功したHondaJetは、2012年に量産機の生産を開始、現在約170機が世界で運用されています。小型ジェットカテゴリーでは、4年連続で世界一位を獲得!自動車メーカーがエンジンまで自社開発をしたのは世界初なんですって。

スタイリッシュで格好いい機体は、主翼上面にエンジンが配置された革新的なデザインです。これによって、胴体にエンジン支持機構が不要な為、スペースを最大限に活用できるのだとか。コックピットには高解像度のディスプレイと2台のタッチスクリーンコントローラーを装備し、パイロットが操作しやすい環境を作っています。

展示されているのは実験機として最初に製造され、2003年に初飛行に成功、2005年に世界最大のエアショー「EAA AirVenture Oshkosh」にて世界初公開された技術実証機です。

科学ゾーン

科学ゾーン内はいくつかのフィールドに分かれています。見て、聞いて、触れて、体を動かしていろいろな科学を知ることができる「アクティブフィールド」、飛行の原理やしくみについて体験的に学ぶことができる「テクノワールド」、自然界の飛ぶものや飛翔のメカニズムについて、飛行の世界を取りまく空で起こる現象と、その背後にある自然のエネルギーを探求する「ディスカバリーランド」など、自分で体験して学ぶことができる科学館となっています。

私は空気の力で浮上したり降下したりする乗り物「プローブⅣ」を体験しました。圧縮した空気の力で筒の中の座席が浮上し、空気を抜くことで降下するというもの。この圧縮空気は飛行機のジェットエンジンなどに使われているのだとか。

この他、重力を感じる、月の重力を感じる、パイロット体験など様々な体験をすることができます。各体験は、機械の前にあるパネルで整理券番号を取得し、順番が来たら体験ができる形になります。私は日曜日の午前中に行ったのですが、ほとんどは数組待てば体験できました。ただ、一番やりたかった「ローラージップ」は既に午前中の予約が埋まっていて出来ませんでした〜。天井にレールがかかっており、展示されている航空機上空を自分が飛ぶというとても楽しそうなアトラクションだったので残念。

宇宙ゾーン

2021年4月のリニューアルで新しく設けられたのが2階にある「宇宙ゾーン」。こちらでは、小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型の展示や、宇宙飛行士が訓練に使う装置で無重力体験も楽しめます。

宇宙服、ロケットやJAXAとトヨタ自動車が共同で開発を進める月・惑星探査(ルナクルーザー)が5分の1モデルで展示されていたりして、漫画「宇宙兄弟」を読んだ私としてはテンションの上がるエリアでした。

また、宇宙飛行士が訓練に使う360度回転装置「ゼログラビティ360」もあり、実際に無重力体験ができます。

また、青森県三沢航空科学館には「三沢市大空ひろば」が隣接しており、航空機の展示や、小さな子供も楽しめる遊具がありますよ〜。

あまり期待せず訪れたのですが、大人も子供も、航空機が好きな方も、そこまで深い関心がなくても楽しめる素敵なスポットでした。特に航空機ファンであれば半日は平気で潰れてしまうくらい見応えがあります。もし、三沢エリアに来ることがあれば是非訪れてみてください。

青森県立三沢航空科学館

住所    :青森県三沢市大字三沢字北山158
電話番号  :0176-50-7777
開館時間  :9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日   :毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、12月30日~翌年1月1日
       ※上記以外に、メンテナンス等を行うために休館する場合があります。
入館料   :一般 510円
ウェブサイト:https://kokukagaku.jp/